レビ記17-18 ; マタイ27:27-50

レビ記

第17章

17:1主はまたモーセに言われた、17:2「アロンとその子たち、およびイスラエルのすべての人々に言いなさい、『主が命じられることはこれである。すなわち17:3イスラエルの家のだれでも、牛、羊あるいは、やぎを宿営の内でほふり、または宿営の外でほふり、17:4それを会見の幕屋の入口に携えてきて主の幕屋の前で、供え物として主にささげないならば、その人は血を流した者とみなされる。彼は血を流したゆえ、その民のうちから断たれるであろう。17:5これはイスラエルの人々に、彼らが野のおもてでほふるのを常としていた犠牲を主のもとにひいてこさせ、会見の幕屋の入口におる祭司のもとにきて、これを主にささげる酬恩祭の犠牲としてほふらせるためである。17:6祭司はその血を会見の幕屋の入口にある主の祭壇に注ぎかけ、またその脂肪を焼いて香ばしいかおりとし、主にささげなければならない。17:7彼らが慕って姦淫をおこなったみだらな神に、再び犠牲をささげてはならない。これは彼らが代々ながく守るべき定めである』。
17:8あなたはまた彼らに言いなさい、『イスラエルの家の者、またはあなたがたのうちに宿る寄留者のだれでも、燔祭あるいは犠牲をささげるのに、17:9これを会見の幕屋の入口に携えてきて、主にささげないならば、その人は、その民のうちから断たれるであろう。
17:10イスラエルの家の者、またはあなたがたのうちに宿る寄留者のだれでも、血を食べるならば、わたしはその血を食べる人に敵して、わたしの顔を向け、これをその民のうちから断つであろう。17:11肉の命は血にあるからである。あなたがたの魂のために祭壇の上で、あがないをするため、わたしはこれをあなたがたに与えた。血は命であるゆえに、あがなうことができるからである。17:12このゆえに、わたしはイスラエルの人々に言った。あなたがたのうち、だれも血を食べてはならない。またあなたがたのうちに宿る寄留者も血を食べてはならない。17:13イスラエルの人々のうち、またあなたがたのうちに宿る寄留者のうち、だれでも、食べてもよい獣あるいは鳥を狩り獲た者は、その血を注ぎ出し、土でこれをおおわなければならない。
17:14すべて肉の命は、その血と一つだからである。それで、わたしはイスラエルの人々に言った。あなたがたは、どんな肉の血も食べてはならない。すべて肉の命はその血だからである。すべて血を食べる者は断たれるであろう。17:15自然に死んだもの、または裂き殺されたものを食べる人は、国に生れた者であれ、寄留者であれ、その衣服を洗い、水に身をすすがなければならない。彼は夕まで汚れているが、その後、清くなるであろう。17:16もし、洗わず、また身をすすがないならば、彼はその罪を負わなければならない』」。

第18章

18:1主はまたモーセに言われた、18:2「イスラエルの人々に言いなさい、『わたしはあなたがたの神、主である。18:3あなたがたの住んでいたエジプトの国の習慣を見習ってはならない。またわたしがあなたがたを導き入れるカナンの国の習慣を見習ってはならない。また彼らの定めに歩んではならない。18:4わたしのおきてを行い、わたしの定めを守り、それに歩まなければならない。わたしはあなたがたの神、主である。18:5あなたがたはわたしの定めとわたしのおきてを守らなければならない。もし人が、これを行うならば、これによって生きるであろう。わたしは主である。
18:6あなたがたは、だれも、その肉親の者に近づいて、これを犯してはならない。わたしは主である。18:7あなたの母を犯してはならない。それはあなたの父をはずかしめることだからである。彼女はあなたの母であるから、これを犯してはならない。18:8あなたの父の妻を犯してはならない。それはあなたの父をはずかしめることだからである。18:9あなたの姉妹、すなわちあなたの父の娘にせよ、母の娘にせよ、家に生れたのと、よそに生れたのとを問わず、これを犯してはならない。18:10あなたのむすこの娘、あるいは、あなたの娘の娘を犯してはならない。それはあなた自身をはずかしめることだからである。18:11あなたの父の妻があなたの父によって産んだ娘は、あなたの姉妹であるから、これを犯してはならない。18:12あなたの父の姉妹を犯してはならない。彼女はあなたの父の肉親だからである。18:13またあなたの母の姉妹を犯してはならない。彼女はあなたの母の肉親だからである。18:14あなたの父の兄弟の妻を犯し、父の兄弟をはずかしめてはならない。彼女はあなたのおばだからである。18:15あなたの嫁を犯してはならない。彼女はあなたのむすこの妻であるから、これを犯してはならない。18:16あなたの兄弟の妻を犯してはならない。それはあなたの兄弟をはずかしめることだからである。18:17あなたは女とその娘とを一緒に犯してはならない。またその女のむすこの娘、またはその娘の娘を取って、これを犯してはならない。彼らはあなたの肉親であるから、これは悪事である。18:18あなたは妻のなお生きているうちにその姉妹を取って、同じく妻となし、これを犯してはならない。
18:19あなたは月のさわりの不浄にある女に近づいて、これを犯してはならない。18:20隣の妻と交わり、彼女によって身を汚してはならない。18:21あなたの子どもをモレクにささげてはならない。またあなたの神の名を汚してはならない。わたしは主である。18:22あなたは女と寝るように男と寝てはならない。これは憎むべきことである。18:23あなたは獣と交わり、これによって身を汚してはならない。また女も獣の前に立って、これと交わってはならない。これは道にはずれたことである。
18:24あなたがたはこれらのもろもろの事によって身を汚してはならない。わたしがあなたがたの前から追い払う国々の人は、これらのもろもろの事によって汚れ、18:25その地もまた汚れている。ゆえに、わたしはその悪のためにこれを罰し、その地もまたその住民を吐き出すのである。18:26ゆえに、あなたがたはわたしの定めとわたしのおきてを守り、これらのもろもろの憎むべき事の一つでも行ってはならない。国に生れた者も、あなたがたのうちに宿っている寄留者もそうである。18:27あなたがたの先にいたこの地の人々は、これらのもろもろの憎むべき事を行ったので、その地も汚れたからである。18:28これは、あなたがたがこの地を汚して、この地があなたがたの先にいた民を吐き出したように、あなたがたをも吐き出すことのないためである。18:29これらのもろもろの憎むべき事の一つでも行う者があれば、これを行う人は、だれでもその民のうちから断たれるであろう。18:30それゆえに、あなたがたはわたしの言いつけを守り、先に行われたこれらの憎むべき風習の一つをも行ってはならない。またこれによって身を汚してはならない。わたしはあなたがたの神、主である』」。


マタイ

第27章

27:27それから総督の兵士たちは、イエスを官邸に連れて行って、全部隊をイエスのまわりに集めた。27:28そしてその上着をぬがせて、赤い外套を着せ、27:29また、いばらで冠を編んでその頭にかぶらせ、右の手には葦の棒を持たせ、それからその前にひざまずき、嘲弄して、「ユダヤ人の王、ばんざい」と言った。27:30また、イエスにつばきをかけ、葦の棒を取りあげてその頭をたたいた。27:31こうしてイエスを嘲弄したあげく、外套をはぎ取って元の上着を着せ、それから十字架につけるために引き出した。
27:32彼らが出て行くと、シモンという名のクレネ人に出会ったので、イエスの十字架を無理に負わせた。27:33そして、ゴルゴタ、すなわち、されこうべの場、という所にきたとき、27:34彼らはにがみをまぜたぶどう酒を飲ませようとしたが、イエスはそれをなめただけで、飲もうとされなかった。27:35彼らはイエスを十字架につけてから、くじを引いて、その着物を分け、27:36そこにすわってイエスの番をしていた。27:37そしてその頭の上の方に、「これはユダヤ人の王イエス」と書いた罪状書きをかかげた。27:38同時に、ふたりの強盗がイエスと一緒に、ひとりは右に、ひとりは左に、十字架につけられた。27:39そこを通りかかった者たちは、頭を振りながら、イエスをののしって27:40言った、「神殿を打ちこわして三日のうちに建てる者よ。もし神の子なら、自分を救え。そして十字架からおりてこい」。27:41祭司長たちも同じように、律法学者、長老たちと一緒になって、嘲弄して言った、27:42「他人を救ったが、自分自身を救うことができない。あれがイスラエルの王なのだ。いま十字架からおりてみよ。そうしたら信じよう。27:43彼は神にたよっているが、神のおぼしめしがあれば、今、救ってもらうがよい。自分は神の子だと言っていたのだから」。27:44一緒に十字架につけられた強盗どもまでも、同じようにイエスをののしった。
27:45さて、昼の十二時から地上の全面が暗くなって、三時に及んだ。27:46そして三時ごろに、イエスは大声で叫んで、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と言われた。それは「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。27:47すると、そこに立っていたある人々が、これを聞いて言った、「あれはエリヤを呼んでいるのだ」。27:48するとすぐ、彼らのうちのひとりが走り寄って、海綿を取り、それに酢いぶどう酒を含ませて葦の棒につけ、イエスに飲ませようとした。27:49ほかの人々は言った、「待て、エリヤが彼を救いに来るかどうか、見ていよう」。27:50イエスはもう一度大声で叫んで、ついに息をひきとられた。


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